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HACCPの認定・認証機関の種類と認証までの流れ・費用を解説


 

HACCP認証機関には複数の認定・認証機関が存在します。
いずれもHACCP認証を受けることができますが、それぞれ特徴や役割が異なります。

 

このページではHACCP認証の種類と取得までの流れをご紹介します。

 

総合衛生管理製造過程(厚生労働省によるHACCP認証)

総合衛生管理製造過程は通称「マル総」とも言い、厚生労働省が食品衛生法によって定めている、厚生労働大臣が認証するHACCP認証です。

 

総合衛生管理製造過程は食品衛生法第13条に定められたHACCPの考え方に基づいた安全管理方法です。
認証を受けた業者は承認基準に合った総合衛生管理製造過程に則って製造を行うことができます。

 

マル総の対象品目は
・乳
・乳製品
・清涼飲料水
・食肉製品
・魚肉練り製品
・容器包装詰加圧加熱殺菌食品(レトルト食品)
の6種類に限定されています。

 

地方自治体によるHACCP認証

都道府県や政令指定都市など各自治体が独自で定めたHACCP認証で、地域HACCPとも呼ばれています。

 

認証取得のコストを比較的抑えることが可能なため、中小企業でも取得しやすい認証です。

 

対象製品や適用範囲が限られており、地元の認証しか受けることができませんが、各自治体が独自で定めた基準に則った審査を行う事で地域からの信頼の獲得を期待出来ます。

 

現在は全国で40以上の地域HACCPが存在しますので、地域HACCPを検討している場合は地域で認証が行われているか調べてみると良いでしょう。

 

業界団体によるHACCP認証

業界団体のHACCP認証はそれぞれの業界に特化した審査を行います。
例えば水産加工品であれば大日本水産会の認証を取得します。

 

業界団体認証ではそれぞれの業種・製造する品目に合せた手引書が用意されています。
例えばパン店とラーメン店では取り扱う対象物や衛生管理で気を付ける点も異なってきます。

 

業界ごとに手引書が用意されていれば自社が取り扱う対象物に合ったHACCPの取組みをスムーズに行う事ができます。

 

さらに、業界・業種に詳しい担当者に相談しながら認証のために取り組んでいくことが出来る点が業界団体HACCPの大きなメリットです。

 

業界団体認証の場合、その団体の業界・業種でしか適用できないため注意が必要です。
そのため、自社の事業がどの協会・団体に所属するのかを明確にしておく必要があります。

 

民間審査機関によるHACCP認証

通称民間HACCPとも呼ばれ、民間団体によって認証が行われます。

 

食品衛生法改正以前は自治体HACCPや業界団体HACCPがまだ整えられていなかったことも手伝って、多くの企業が民間HACCPで認証を取得しました。

 

マル総の衛生基準が厳しく、導入自体も難しかったため、代替として民間HACCPが多く取り入れられました。

 

民間HACCPの特徴は、HACCPのみでなく、そのほかのマネジメント等も認証に含まれている点です。
そのため、HACCPへの対応はもちろん、幅広いマネジメントシステムの導入を同時に実施できるというメリットがあります。

 

デメリットとしては他の認証に比べてコンサルティング費用などコストがかかりやすいという点があります。

 

HACCP認証取得までの流れ

 

HACCP構築

HACCPチーム編成、製造工程一覧図の作成、ハザード分析、重要管理点(CCP)の決定など、7原則12手順に則りHACCPのプランを構築します。

 

並行して審査機関への相談・申し込みも行います。

 

仮運用

構築したHACCPプランで運用を行います。
認証審査を受けるためには一般的に3カ月以上の運用期間が必要です。

 

第1段階審査

認証を初めて受けるときは審査が2段階で行われます。
第1段階での審査内容はHACCPの整備状況の確認と、第2段階で不適合が出ないよう懸念される部分の特定と指摘です。

 

第2段階審査

第2段階審査は第1段階審査のおよそ1カ月半~2か月後に行われます。
方針、目的、手順、運用状況をチェックします。

 

実際の作業を視察し、手順を正しく理解して行われているかを審査します。

 

改善措置

第2段階審査で改善が必要な事項について改善措置を講じます。
改善措置が適切であると認められれば審査の最終報告書が作成され、登録決定会議へと進みます。

 

認証取得

登録決定会議を無事に通過すればHACCP認証取得となり、登録証が発行されます。

 

継続審査

HACCP取得後は毎年1回の継続審査を受けることになります。
構築したプランが適合しているか、維持するかを確認します。

 

更新審査

3年に1回、更新審査が行われます。
構築したプランが適合しているか、有効性が保たれているか等について、継続審査よりも細かくチェックが行われます。

 

HACCP認証取得にかかる期間と費用

HACCP認証までの流れが分かったところで、認証取得までにかかる期間と費用をご紹介します。

 

取得にかかる期間

認証取得にかかる期間は、HACCP構築から認証取得まで1年程度はかかると考えておく必要があります。

 

取得にかかる時間は事業規模や審査機関によって異なりますが、HACCPプランの構築に約半年、審査受けるまでの仮運用に約3カ月程度、初回の審査に2カ月程度、改善措置に1カ月程度かかります。

 

取得にかかる費用

HACCPの認証を新規で取得する場合は審査費用が必要となりますので、
スタッフの教育費用+審査費用などで50万円程度~100万円程度はかかると考えておけば良いでしょう。

 

取得後も3年ごとに再審査が必要でその際には20万円程度の費用がかかります。

 

HACCPに関連する費用は自社の従業員のみで導入する場合と専門家に依頼する場合で大きく異なりますし、事業者によっても幅があります。

 

HACCP導入には外部の専門家に依頼すべきか

HACCP導入の際には、認証までにどのようなプロセスがあるか、書類作成はどうするか、自社にどのような課題がありどういうプロセスを経るのかなど、自社のスタッフだけで解決するには限界を感じることもあるでしょう。

 

そうした問題を解決するのが行政書士やHACCPコンサルタントといった専門家です。

 

専門家は依頼された事業主のHACCP導入を支援します。
支援は広範囲に及び、認証・認定の取得支援から従業員教育など幅広くサポートします。

 

専門家に依頼するデメリットは費用がかかる点です。

 

事業者がどのレベルまでのHACCPを目指しているのか、現在の衛生管理の状態はどうなのか、自社にHACCPに割ける人材がいるのか、により自社だけでHACCPの認証・取得に取り組んでいけるのか、専門家に任せた方が良いのか変わってきます。

 

自社に足りているものと足りていないものは何か、についてしっかりと整理し、自社のみで取り組むか専門家に依頼するかを判断すると良いでしょう。

 

HACCP認証は一度専門家に相談してみると安心

HACCP認証の種類や認証・取得までの流れについて解説しました。

 

どこで認証を受けるか、またどのように取り組んでいったら良いのか分からない場合はHACCPの専門家に一度相談することをおすすめします。

 

専門家にHACCP導入の支援を依頼すると費用はかかりますが、自社のみで頑張るよりもHACCP導入がスムーズになり、コストが安く済む場合もあります。

 

滋賀県守山市のHACCP導入は昌直行政書士事務所にご相談ください。


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