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HACCPの導入と認証の違い・HACCP認証取得の流れ


 

食品衛生法の改正により、HACCPの導入が義務化されています。
義務化に伴い、HACCP認証の取得を検討する企業も増えています。

 

ここでは、HACCPの「導入」と「認証」の違い、HACCP認証取得までの流れなどについて解説します。

 

HACCP導入とHACCP認証の違い

HACCPは「導入」と「認証」を同じものだと思われがちですが、両者は大きく異なります。
まずはHACCPの導入と認証の違いやそれぞれのメリットを見ていきたいと思います。

 

HACCP導入と認証の違い

HACCPの「導入」とは、HACCPの考え方に沿った取り組みを行うことを意味します。
一方で、HACCPの「認証」は、その取り組みについて第三者機関から基準を満たしているとして承認を得ることです。

 

HACCPの導入は自社のみで取り組むことができますが、認証は、認証機関の審査を受け、認証機関の基準を満たした場合に認証取得することができます。

 

HACCP導入のメリット

HACCPを導入し、取り組むことで、次のようなメリットがあります。

・従業員の衛生管理に対する意識の向上
・生産効率アップ
・製品の不具合発生時に迅速に対応できるようになる
・事故・クレームの減少
・衛生管理のPR力がアップする
・取引先・販路の拡大

 

HACCPの導入は法律に則り、衛生管理に取り組んでいることを示すことができます。

 

HACCP認証のメリット

認証取得することで次のようなメリットを得られます。

・自社の食品安全に関する取り組みを外部に示すことができる
・販路拡大につながる
・CSRの一環として一般消費者に示し、企業としての信頼を得ることができる

 

HACCPの認証取得には時間と費用が必要です。
しかし、得られるメリットを考えれば、認証を受ける価値はあると言えるでしょう。

 

HACCP認証取得までの流れ

HACCP認証の取得までの流れをご紹介します。

 

HACCPの構築・運用

HACCPチームを編成し、7原則12手順に沿ったHACCPプランを構築します。

 

自社でプランを構築している場合は自社で管理、行政書士などの専門家に依頼している場合はアドバイスをもらいながら、自社に合った管理方法を構築していきます。

 

仮運用

構築したHACCPプランを運用します。
認証審査を受けるためには一般的に3カ月以上の運用期間が必要です。

 

審査機関への相談・申し込み

HACCPの構築と同時に審査機関への相談を開始します。
自社に合った認証機関に依頼するようにします。

 

事前審査

認証機関によっては現場での事前調査があります。
事前審査は見積もりも兼ねているので、施設の広さや扱うものの数によって金額が変わるためです。

 

また、認証機関によっては事前審査で一度プレ審査を実施してもらえることもあります。

 

プレ審査を受けることで本審査のイメージもしやすく、その結果をもとに本審査の準備ができるのでプレ審査は受けておくことをおすすめします。

 

プレ審査は有料の場合もありますが、初めて認証を受ける場合は依頼しておいた方が良いでしょう。

 

審査

本審査は認証機関によって所要時間も異なり1~3日間行われることが多くあります。

 

審査機関によっては第一次審査、第二次審査と審査に段階を設けていることが多いため、事前に審査の流れについては確認しておいた方が良いでしょう。

 

登録証の発行

審査の結果合格であれば認証取得することができます。

 

指摘事項があっても期間内に是正措置を報告し、承認されれば合格となる場合もあります。

後日認定証が送付されます。

 

継続審査(年1回)

HACCP認証取得後、毎年1回継続審査(サーベイランス審査)を受けます。
HACCPを継続しているか、構築したHACCPが適しているかを確認します。

 

更新審査(3年に1回)

3年に一度実施される審査です。
構築したHACCPの有効性が保たれているか、適しているかを継続審査よりも細かくチェックします。

 

HACCP認証を取得するまでの期間の目安

HACCPの認証取得までにかかる期間は目安として5カ月~8カ月とされています。

①準備期間(HACCP構築~仮運用)…4~6カ月
②審査期間(事前審査~本審査)1~2カ月

 

認証取得までにかかる期間は企業の準備の度合いで大きく変動します。
特にHACCPをシステムから構築する場合は、システムを構築し運用するまでのどれくらいの時間をかけられるのかが重要となります。

 

特に民間HACCPでISO22000などの信頼性の高いベンチマーク要件を満たしている認証を取得する場合は、準備期間に余裕を持ってスケジュールを立てることが大切です。

 

HACCP認証の申請先

HACCP認証機関には、地方自治体、業界団体、民間審査機関の3種類が存在し、役割や特徴が異なります。

 

地方自治体(地域HACCP)

各地方自治体が定めた基準で審査を行うHACCP認証です。
中小企業が取得しやすい点がメリットで、地域からの信頼を受けやすいのが特徴です。

 

事業所が所在する地域で地域HACCPが行われているか確認する必要があります。

 

業界団体認証

業界に特化した審査を行うのが業界団体認証によるHACCP認証です。
食肉や炊飯、味噌、ドレッシング、菓子など、さまざまな団体があります。

 

業界団体認証はその業種でしか適用されないため、自社の事業内容がどこに該当しているかを確認する必要があります。

 

業界団体認証は、業界に特化しているため、業界に詳しい担当者に相談することができる点、業界に合わせた手引き書を活用してHACCPに取り組むことができる点が大きなメリットです。

 

民間審査機関(民間HACCP)

民間団体によって認証が行われるHACCP認証で、民間HACCPとも呼ばれています。

 

民間HACCPはHACCPのみの認証ではなく「ISO22000」認証の中にHACCP認証が組み込まれています。
そのため、HACCPに対応しながら同時に世界的にも信頼性の高いベンチマーク要件を導入できる点がメリットです。

 

民間HACCPはそのほかの認証に比べてコストが大きくなる傾向があります。

 

しかし、長期的に見た場合に、国際的な認証を受けることは大きなメリットとなる場合がありますので、コスト面と得られる成果をよく検討したうえで決める必要があります。

 

専門家のサポートを受けると認証取得もスムーズ

HACCPの導入には、多くの書類作成や製造工程の見直しなど、従業員に負担をかけてしまうことも多くあります。
さらに、認証取得には専門的な知識も必要となってきます。

 

HACCPについて学んでから審査の準備を始めるのではかなりの時間がかかってしまいます。
このようなことを避けるためにもHACCPの専門家にサポートを受けながら導入、認証取得を目指していくとスムーズです。

 

滋賀県守山市のHACCP導入は昌直行政書士事務所にご相談ください。


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